◆文化財紹介
  五十嵐家住宅護徳寺観音堂長楽寺観音堂さすらいの丘新宮盛俊伝承の塚菱形全海堂平瀬・夏渡戸の鍾馗さま草倉銅山跡平瀬トンネル
   歴史散歩

ごとくじかんのんどう■鹿瀬町中村

諸仏像、落書にみる中世の信仰と世相

 日出谷駅に下車、阿賀野川に沿う国道459号を2キロほど行くと、その道筋の中村集落に護徳寺があります。お寺の参道に入ると杉木立を背にした茅葺き屋根の簡素なたたずまいを見せる観音堂が姿をあらわします。お堂は三間四方の小堂ですが、組み物など手法は雄大で室町時代の特色をよく表し、会津と越後の中世建築のつながりを知る上で貴重なものとなっています。
 堂内に入ると、柱や壁板には戦国の世を旅した人々の思いをこめた落書きがびっしりと書きしるされ、会津と越後を結ぶ街道のにぎわいが伝わってきます。本尊の聖観世音菩薩像は実に優美で神秘的な力を感じさせる立像と伝えられていますが、古くから秘仏のため拝むことはできません。脇持仏の聖観世音菩薩像、地蔵菩薩像は鎌倉初期ものと推定され、会津仏教文化の流れをくむ地方豊かな美しい立ち姿に心をうたれます。

 

■見どころ
・会津建築の遺構を伝える観音堂
・質の高い諸仏像
・旅の思いを語る落書

■データ
・建立年/弘治3年(1557)
・文化財指定/昭和38年(1963)7月1日
・所在地/
新潟県東蒲原郡鹿瀬町
         大字日出谷甲3709

鹿瀬観光マップへ

 ◆文化財紹介
  五十嵐家住宅護徳寺観音堂長楽寺観音堂さすらいの丘新宮盛俊伝承の塚菱形全海堂平瀬・夏渡戸の鍾馗さま草倉銅山跡平瀬トンネル
   歴史散歩